早いものでもう3月、春の入口が見えてきましたね。
最近は、今月中頃に本番を控えている『ボス村松のラジオ』の稽古稽古の毎日です。
実は長編のお芝居に参加するのは2017年4月の『時をかける稽古場2.0』以来なので約一年ぶりとなります。楽しんでやってます。
ボス村松のラジオ、劇団鋼鉄村松と日本のラジオの合同公演ですが、どちらの本公演でも味わえないようなかなーり新しい味が出ております。
劇団鋼鉄村松と言えば、僕自身も一緒に戦った黄金のコメディフェスティバルにおいて、特に2016年ではグランプリ、観客賞、最優秀脚本賞、最優秀演出賞他…を受賞した団体で、作演出のバブル村松氏の少年漫画的な潔いストーリーや演出が印象的な団体です。
が、この団体にはもう一人作演を務める男がいる。
それが、今作『ボス村松のラジオ』で脚本を担当し、なおかつ主人公的ポジション【おじさん】を演じるボス村松その人である。
(写真は『紅白旗合戦』時のもの。20代後半で既に毛根は死滅しつつあったらしい。)
そのボス村松が作演出を務めた前回公演『ボス村松の竜退治』を観に行った僕はこう思った。
なんて珍妙なものを作る人なんだ………
演劇作品も沢山観ていると、面白いものばかりではなく、もちろんつまらない作品や毒にも薬にもならない、本当に波風も立たないゼロな作品に遭遇することはまま、ある。
ではボス村松の作品はどうだろう。
珍妙、そして測定不能。
僕の少ない語彙と初心者サイズな脳みそではこの程度の言葉でしか言い表わせなかった。
そして、同時に凄く楽しんで観てしまったなとも思った。どこかで感想を熱弁したのだが忘れた。
ふとそう言えばと思い出し、こりっち舞台芸術の口コミ情報を覗くと
「グダグダ」というワードが何度も登場し、衝撃を受けた。
一般的にあまり良くない意味で使われるこの言葉をここまで大っぴらに書かせるとは…。
そして何故か好意的な意味で捉えられてたりもする。
僕は観た時に「グダグダ」とは思わなかったが(むしろ演出や進行がしっかり作られてるなと思った)ある種のそういう「緩さ」みたいなものを感じさせるのが彼の特徴なのかもしれない。
そして今作である。
演出に屋代秀樹(日本のラジオ)を召喚し、自分の書いた言葉を他者に演出され「俳優」としてもがいている姿。もうね、いいですよ。とても良い。
俳優として当たり前のこと、セリフを言う、動作する、気持ちを動かす、その一つ一つをどんなに丁寧に作っても溢れ出る「緩そう感」。実際は緩くないです、どんどん固まっていってるのに。いくらでも観てられる。羨ましい。ボス村松をこんなに堪能できる作品はそうそう無いぞ。
そしてもう一つ、脚本。
前作を拝見した時は気付かなかったけど、ボスの作品に「文学を感じた」という屋代秀樹氏の言葉がようやく実感を伴ってきた。
そうだ、忘れていた、彼は天下の筑波大出身の男、そして非モテ(持て)の人だった。
【おじさん】の悲哀に満ちた数々の言葉がどれも良く、読めば読むほどに面白い脚本だなと思った。
これは【おじさん】の話であり【ボス村松】の話でもあり、自分で自分を語るのは恥ずかしいかもしれないが、演出は別の人なので思う存分語って頂きましょう。
こんなに恥ずかしい言葉の数々を自分で自分に書いてしまう人は、そうか、かの珍妙な演出を付ける人だなと一人合点したのでした。
この人にしか書けない、この人にしか演じられないものが確かに見られます。
【おじさん】が頑張るというのは、それだけで、なんかいい。
黄金のコメディフェスティバルの脚本賞を「もってないほう」の作品、今こそ観に来て頂きたい!!
『ボス村松のラジオ』
2018/03/15(木)〜18(日)@新宿シアター・ミラクル
【脚本】
ボス村松(劇団鋼鉄村松)
【演出】
屋代秀樹(日本のラジオ)
【あらすじ】
今日と言う一日を昨日から明日へと運ぶトラックと、深夜ラジオの一夜のお話。運転手のおじさんは、無事、夜が明ける前にこの大切な荷物を明日の女王の下へと運べるのでしょうか。明日ってどこよ?レインボーブリッジを渡ればそこは虹の彼方、イコール明日ってことじゃないですかね。
同乗者にはバツイチのフクヤマくん。トラックはコンビニ寄ったりパンクしたり。カーラジオから流れるラジオ番組「モリタ議長の真夜中未明の革命政府」もいささか迷走ぎみ。ほら、もう空が白んできた。今、ここどこ走ってるの?
とにもかくにもリスナーのみなさんへ。革命政府はみなさんからのリクエストのお便りをお待ちしています!!
【出演】
おじさん:ボス村松(劇団鋼鉄村松)
フクヤマ:小野カズマ(排気口)
モリタ議長:塩原俊之
ポチ軍曹:ムラマツケツプリオ(劇団鋼鉄村松)
明日の女王:尾崎加奈子
昨日の女王:遠藤ちえ
【日程】
3月15日(木) 20:00
3月16日(金) 14:00☆/20:00
3月17日(土) 14:00/18:00
3月18日(日) 14:00/18:00
【料金】
予約 2500円
当日 2800円
学割 -500円(要学生証)
平日昼割 -300円(☆の回)
ご予約はコチラから
http://ticket.corich.jp/apply/88644/002/
【公式】

